♡Curry Bar Mirch《仙川》♡
−コンビネーションセット(¥1,690)−
お好みカレー2種・サラダ
✴︎チキンコルマ
✴︎サグチキン
✴︎チャパティ(ハーフ)
✴︎サフランライス(ハーフ)
✴︎グリーンサラダ
無性にカレーが食べたくなる時ってありませんか?
身体がスパイスを欲しているような、そんな感覚、ありませんか?
この日の私は、まさに、そうでした。
そういえば、気になっているカレー屋さんがあったなあ。
ふと電車の中で、最寄り駅にある未訪問のカレー屋さんを思い出す。
電車を降り、商店街をひたすら進む。
階段を登り、向かうはCurry Bar Mirchさん。
店内に入ると、どうやら客は私ひとり。
店の中心に置かれた水色のヒーターで暖められた風とともにスパイスの香りが鼻を抜ける。
暗がりの中に聴こえる、英語のラジオが心地良い。
カウンターに案内され、メニューを広げると、まずスパイシーチキンという辛口カレーに目が行く。
冒頭でも綴ったが、私はスパイスを欲していたのだ。
だが、スパイシーチキンの下には大好きなサグチキンが。
そして別紙に書かれた今月のおすすめには〝夜のスペシャルカレー、チキンコルマ〟というメニューがあるではないか。
しかも〝ココナッツやカシューナッツを使ったリッチな味わい〟ときた。
それはもう、この2種でいくしかない。
男性店主さんに、早速サグチキンとチキンコルマをオーダーすると、サフランライスかチャパティ、チャパティを揚げたブリーというものの中から1種類、もしくはハーフサイズで2種類選べと言う。
ではサフランライスとチャパティを、とお願いすると、店主さんは小さな返事をひとつして、物静かに調理を始める。
小さなサラダをさっと作り、私の元へ届けると、いよいよカレーの準備に取り掛かる。
サラダを頂きながらカウンターキッチンを覗き込むと、店主さんはフライパンでカレーを温めながら、その傍ら、網の上でチャパティを焼き上げていた。
ぷくーっと空気を含んで膨らんでいくチャパティ。
うん、これは美味しそう。
チャパティのように膨らむ、私の期待。
ちょうどサラダを食べ終えた頃合いに、お待ちかねのカレーが登場。
そして、レーズンが3つ乗せられたサフランライスと、焼き立てのチャパティが目の前に置かれる。
店内で感じる香りを遥かに上回る良い香りが鼻腔をくすぐり、今すぐにでも食べたい欲求に駆られるも、自称食べスタグラマーとして、まずは写真撮影を。
私は写真を撮るとき、目の前のお料理と会話をする。
そう、それはまるでグラビアアイドルとそれを撮るカメラマンのような。
いいや、〝いいね〜、ちょっとこっち向いてみよっか〜、そうそう、その角度、輝いてるね〜〟なんて鼻を伸ばしているただの変態かもしれない。
おっと、話が逸れた。
写真を撮り終え、iPhoneからスプーンに持ち替えた変態改め、さやにゃん。
まずはサグチキンをそのまま一口頂く。
あれ...?全く辛くない。
ほうれん草と、ほろほろになったチキン、その両者のコクがすっと広がる優しいお味だ。
少し拍子抜けしてしまったが、気持ちを切り替え、チキンコルマを頂いてみる。
あれ…?甘い。
メニューに書かれていたように、ココナッツとカシューナッツのリッチな味わいはするが、辛さはいざ何処へ。
そこで私は、ああ、このお店は薬膳のような、身体に優しいお店なのだ、と気が付く。
だからと言って、決してスパイスを感じない訳ではない。
優しいお味の中にも、しっかりと香りを感じられる。
そう、辛いだけがスパイスではないのだ。
それはカレーも人生も同じ。
毒にも薬にもならない、なんて言葉があるが、そういう方やそういう事象に私たちは日々救われ、癒されているのだ。
確かに刺激のない人生はつまらない。
だが、刺激ばっかりの人生、というのもどうだろうか。
全粒粉100%のほかほかのチャパティを頂き、優しさに包まれた私。
今の私は、刺激に慣れ過ぎているのだろうか、それとも刺激に飢え過ぎているのだろうか。
当初の目的は果たせなかったが、たまにはこういうカレーも悪くない。
いや、寧ろ、こういうカレーを再び求めてしまうだろう。
そんなことを考えながら、Curry Barで、お酒を一切呑まず、夜を過ごすのであった。
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