5.00

日本ユーザーの評価
来店1回
「シェ・イノで過ごした、心に残る食事の時間」
一皿一皿が美しいことは、もう前提として。
けれど、シェ・イノのお料理は、
「美しい」「高級」という言葉だけでは足りません。
気をてらっていないのに、
どこかで食べたことがあるようで、まったく違う。
口に入れた瞬間、
「あ、これは分かるようで分からない」
そんな静かな驚きが、毎皿ごとにありました。
素材の力、火の入れ方、味の重なりや、余韻の残し方。一つひとつが主張しすぎることなく、それでいて、すべてがきちんと印象に残る。
“最高の食材を使ったから美味しい”のではなく、“どう扱うか”を極限まで考え抜かれていることが、食べ進めるほどに伝わってきます。
コース全体の流れも本当に美しく、重たさや無理が一切なく、ただ心地よく、最後まで連れていってくれる。
気づけば、味を分析するよりも先に、
心のほうが満たされていました。
そして、誕生日のデザートプレート。
お皿いっぱいに描かれた美しい花と、
細部まで丁寧に整えられたその一枚は、
思わず言葉を失うほどで、ただの「演出」ではなく、大切な時間を一緒に祝ってもらえた、そんな温かさが伝わってきました。
その時間をさらに特別なものにしていたのが、社長さまの伊東さんの存在です。
凛とした空気を保ちながらも、ふとした瞬間にこぼれる笑顔や、場を和ませるさりげないユーモアに、初めて訪れた私たちの緊張も、いつの間にかほどけていました。料理と同じように、その場の空気そのものを大切にされていることが、自然と伝わってきます。
そしてもちろん、伊東さんだけでなく、すべてのスタッフの方々のホスピタリティも印象的でした。
決して出過ぎることなく、それでいて、こちらの様子をきちんと見てくださっている。
その距離感と笑顔が、空間全体をやわらかく、心地よいものにしていました。
特別な日にふさわしいのに、肩肘を張らずにいられる。
数日経った今も、ふとその時間を思い出してしまう。
また必ず戻ってきたい、
そう思える一軒です。